- 大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)とは
- 大腸カメラ検査を勧められる方
- 大腸カメラ検査で発見可能な疾患
- 当院の大腸カメラ検査の特徴
- 大腸カメラ検査の流れ
- 大腸カメラ検査後の食事(観察のみの場合)
- 大腸カメラ検査の料金
大腸カメラ検査
(大腸内視鏡検査)とは
一般的には大腸カメラと呼ばれることが多いですが、正式名称は、大腸内視鏡あるいは下部消化管内視鏡といいます。胃カメラと同じように細長いスコープの先端に小型CCD、照明、鉗子や切除したものを取り込む吸引(鉗子)口、空気や水を送るノズルなどを搭載しています。
検査の際は、直径1cm程度のスコープを肛門から挿入していき、主に直腸や結腸など大腸の内腔を観察していきます。観察時は、内視鏡のCCDが捉えた映像をモニター越しに医師が確認します。その際にがんなどの病変が疑われる組織があれば、速やかにその一部を採取し、顕微鏡で詳細を調べていく生検(病理検査)を行うほか、検査中にポリープを発見した場合、医師が可能と判断すればポリープを切除することもあります。
大腸カメラ検査を
勧められる方
- 便潜血検査で陽性の判定を受けた
- 下痢や便秘などの便通異常がある
- 残便感がみられる
- お腹の張りが気になる
- 腹部にしこりを感じている
- 家族や親戚に大腸がんを発症した方がいる
など
大腸カメラ検査で
発見可能な疾患
- 大腸ポリープ
- 大腸がん
- 炎症性腸疾患
(潰瘍性大腸炎・クローン病) - 過敏性腸症候群
- 感染性腸炎
- 大腸粘膜下腫瘍
- 大腸憩室
など
当院の大腸カメラ検査
の特徴
内視鏡専門医が大腸カメラ
検査を行います
当院では、熟練の内視鏡専門医が全ての内視鏡検査を行います。
最新の内視鏡システムを導入しており、高精度な検査を短時間で行えるため、患者様にかかる不快感や苦痛を最小限にできます。
鎮静剤で
「痛くない、苦しくない」
を心掛けた大腸カメラ検査
検査時は鎮静剤の投与によって、意識は薄らぐようになるのでリラックスした状態で検査を受けられるようになります。
※鎮静剤を投与する場合は、ご自身の運転(車、バイク、自転車 など)によるご来院は控えてください。
軸保持短縮法、水浸法で苦痛を軽減
当院では、大腸カメラの挿入を、苦痛の少ない水浸法や無送気軸保持短縮法を用いて行っています。無送気軸保持短縮法は従来のループ法と比べて、腸の形に沿って挿入するため、患者様の負担が少ない特長があります。さらに、水浸法などの方法も組み合わせ、最も負担の少なくかつ短時間での挿入を心がけています。当院では、患者様の状態に応じて、挿入法にこだわらず、最も苦痛の少ない方法を選択することを大切にしています。
炭酸ガス(CO2)送気でお腹の張りを軽減
腸は体内で大きく湾曲しており、多くのヒダやシワが存在します。そのため、これらの間に病変が隠れている可能性があります。検査時には腸を膨らませて観察しやすくするために気体を注入することがありますが、通常の空気を使用すると、検査後もしばらく腹部の膨満感が続くことがあります。
当院では、より快適に検査を受けていただけるよう、安全かつ速やかに体内に吸収される炭酸ガス(CO2)を使用しております。炭酸ガスは呼吸によって自然に体外へ排出されるため、膨満感が早く解消されるのが特長です。安心して検査をお受けください。
富士フイルム
ELUXEO 7000を導入

当院では、富士フイルム社製の最新の内視鏡用画像診断システム「ELUXEO 7000システム」を導入しています。このシステムには高出力4LED光源が搭載されており、炎症の診断や微細な病変の発見が容易になります。
BLI(Blue Light Imaging)
血管や粘膜の表面構造をシャープな画像として映し出し、疾患の早期発見に役立ちます。
LCI(Linked Color Imaging)
粘膜の微細な色の変化を強調表示することで、炎症や病変の検出を簡単に行えます。
高解像度画像
4K画質に対応しており、画像を鮮明に映し出して診断精度を高めます。
院内の完全個室で下剤の
服用が可能
当院では院内に個室の下剤服用スペースを設置しています。院内で服用して頂くことで、スタッフが下剤の効果や便の状態をすぐに確認することが可能です。下剤を初めて飲まれる方や1人で飲むことに不安を感じている方は、お気軽にご相談ください。
検査後に休憩して頂く
ためのリカバリースペース
を設置
検査に鎮静剤を使用した場合、鎮静剤が抜けきるまではリカバリースペースでお休みして頂きます。当院では検査後、横になったままの患者様をストレッチャーでリカバリールームにお運びし、そのままお休みいただいています。無理に歩く必要がありませんので、転倒のリスクが抑えられ、リラックスしてお過ごしいただけます。
大腸ポリープ切除の
日帰り手術が可能
大腸カメラ検査でポリープが見つかった場合、検査中にポリープを切除可能です。なお、ポリープの数が多い場合、あるいはサイズが大きい場合は切除に入院が伴うため、入院設備の整った医療機関をご紹介します。
胃カメラ・大腸カメラの
同日中検査が可能
当院では、胃カメラ検査・大腸カメラ検査を同じ日に行えます。
前日や当日の食事制限が一度で済み、検査のために何度もお越し頂く必要もありません。
土曜日も大腸カメラ検査
を実施
当院では、平日お仕事などでご多忙な方でも受診頂きやすいよう、土曜日の内視鏡検査に対応しています。土曜日も平日と変わらず内視鏡専門医が検査を担当しますので、ご安心ください。診療日についてはホームページのカレンダーをご確認お願いします。
大腸カメラ検査の流れ
1予約と事前診察
大腸カメラを希望される場合は、事前診察が必要です。一度ご受診ください。
診察時に既往歴や現在お悩みの症状についてお伺いし、検査日時の予約をします。
ご注意
- 検査時に控える必要がある薬(抗凝固薬、インスリン 等)があり、常用薬があるという方はお薬手帳を持参し、医師に提示するようにしてください。
- WEB予約の場合、事前にWEB問診にご協力頂けるとスムーズに診察に移れます。
- 健康診断や人間ドックにて異常が見つかった場合、検査結果をお持ちになってお越しください。
- 以下の内容に1つでも当てはまる場合も診察を行ってからご予約をお願いします。
- 70歳以上の方
- 肺・心臓・腎臓に深刻な疾患を患っている方
- 数日にわたって便秘が続いている方
- 便秘症状がひどくなっている方
- 抗血栓薬(バイアスピリンやワーファリンなど)を飲まれている方
検査数日前から
消化に時間がかかる食べ物、ゴマなどの小さな粒状の食べ物、高脂肪食、繊維が多い食べ物(キノコ・海藻類・こんにゃくなど)、飲酒は数日前からお控えください。
2検査前日
検査前日は、消化の良いものを食べるようにします。避けた方が良い食品は、食物繊維が多いもの、種のある果物(キウイ、メロン 等)、高脂肪食、きのこや海藻類といったものです。前日の夕食に関しては、20時頃までには終えてください。また水分については、水やお茶など糖分が入らないものであれば制限はありません。当日の朝は絶食しますが、水分(水、お茶)に関しては、脱水症状が起きないよう適度に摂取してください。
3検査当日
検査時は、腸内を観察しやすくするために腸の中をきれいにする必要があります。そのため、下剤を前日や当日朝に服用します。この場合、腸管洗浄液を服用しますが、時間をかけてゆっくりと飲んでいきます。その後、便意を催したら排便し、透明になるまで繰り返していきます。透明な状態が確認できれば検査可能です。
※朝食は抜いた状態でご来院ください。水分は、無糖で透明な水や薄いお茶を飲みましょう
4来院
予約時間の30分前までにご来院をお願いします。前処置が終わってから検査を始めます。
検査にて鎮静剤を使用される場合、当日はご自身でお車やバイク、自転車を運転するのは控え、公共交通の利用もしくはご家族に送迎をご依頼ください。
5前処置
検査台で横になって鎮静剤を投与します。検査中は、うつらうつらした状態となるので、痛みや苦しさというのは、それほど気にならなくなります。
6大腸カメラ検査開始
左側を下にして横向きの体勢で、肛門から内視鏡を挿入していきます。
医師が大腸内視鏡を操作しながら、大腸内腔の様子を観察していきます。また医師が必要と判断すれば、一部の組織を採取して顕微鏡で詳細を調べる(生検)、発見したポリープを切除することもあります。
7リカバリー
観察のみであれば15分程度で検査は終了しますが、鎮静剤を使用した場合は1時間程度院内で休憩してからご帰宅となります。
8結果説明
担当医からの結果のご説明後、ご帰宅頂けます。
お薬の処方がある場合、あるいは病理検査を行った場合は、お帰りの前に再診の予約を取って頂きます。
また、ポリープ切除に入院が必要と医師が判断した場合、すぐに入院設備の整った医療機関をご紹介します。
大腸カメラ検査後の注意点
大腸カメラは、検査終了後もいくつか注意点があります。事前にも説明を受けますが、内容としては以下の通りです。
- 観察のみであれば食事に対して制限はとくにありません。組織検査(生検)をした場合は当日のみ、お酒や刺激物の食品は控えるようにします。
- お腹にハリが残っている場合、ベッドに横になって体の向きを様々に変えていき、ガスを体外へ出していくようにしてください。
- ポリープを切除した場合は、切除した部位からの出血を防ぐため、食事、入浴、運動について数日程度は制限があります(詳細は、医師から説明があります)。
大腸カメラ検査後の食事
(観察のみの場合)
検査が終わってから体調に問題がなければ、翌日より普段通り食事を摂って頂けます。
なお、検査前から絶食の状態となっているため、いきなり油分の多い食事を摂ると消化管に負担がかかってしまいます。そのため、消化に良い食事から少しずつ食べ始め、徐々に普段通りの食事に戻していきましょう。
大腸カメラ検査の料金
1割負担 | 3割負担 | |
初診(感染症 採血含む) |
約1,400円 | 約4,000円 |
大腸カメラ 検査のみ |
約2,500円 | 約7,500円 |
大腸カメラ +病理検査※1 |
約3,000円~ 5,000円 |
約10,000円~ 22,000円 |
大腸カメラ +大腸ポリープ 切除※2 |
約7,000円~ 12,000円 |
約20,000円~ 36,000円 |
上記の費用はあくまで目安であり、使ったお薬によって費用が若干変動することがあります。
※1.病理検査は、小腸・大腸の組織を一部採取し、顕微鏡を利用してがん細胞の有無や炎症の程度を確認する検査です。
※2.大腸カメラ検査中にポリープを切除した場合、病理検査に回してポリープの良悪性、ポリープを取りきれているかどうか確認します。