お腹が痛いときは
どうすればいい?
医療機関を受診

腹痛はありふれた症状のため、我慢してしまう方も少なくないでしょう。
痛みが軽い場合は経過を見ても大丈夫ですが、なかには深刻な異常が原因となっており、重症化した場合は手術が必要になることもあります。
これまで感じたことがない痛み、時間の経過に伴って痛みが強まる、冷や汗や嘔吐など別症状も起こる、痛みから顔が青ざめるといった場合、すぐに当院までご相談ください。
大人の場合
- 急激な腹痛
- 激しい腹痛が治まらない
- 腹痛に伴って吐血する
- 腹痛に伴って血便やタール便(黒い便)が出る
子どもの場合
- 激しい腹痛により苦しそうにしている
- 下痢や嘔吐が起こり、水分補給や食事がままならず、意識も朦朧としている
- 嘔吐を繰り返す
- 腹痛に伴って血便が出る
同居人・家族へうつさないように注意
腹痛や下痢など食中毒の可能性が考えられる場合、周囲の方への感染拡大には気をつけましょう。病原性大腸菌などは手洗い・消毒をしっかり行うことで感染拡大を防げます。一緒に暮らしている方がいる場合、服を分けて洗濯する、風呂は最後に入ることなどの配慮が欠かせません。
菌を周りの物に付けない、付着した場合は洗濯・殺菌することを心がけてください。
腹痛(お腹が痛い)の原因

腹痛の原因は様々なものが考えられます。食べ過ぎなどが原因となる一時的なものもありますが、胃・十二指腸・大腸などの消化器疾患が原因となることもあり、なかには深刻な疾患の初期症状として起こることもあります。特に、昨今ではストレスや自律神経の失調が原因となるケースが増えています。
腹痛症状が慢性化している場合、これまで経験したことがないような腹痛が起きている場合、早めに当院までご相談ください。
腹痛(お腹が痛い)ときに
考えられる病気
上腹部
逆流性食道炎
朝方・空腹時に胸焼けや腹痛がよく起こる場合、逆流性食道炎が疑われます。
急性膵炎
急性膵炎は、膵臓に急激な炎症が発生する疾患です。膵臓は胃の後ろ、背中付近にある臓器のため、上腹部痛とともに背部痛が起こります。
胃・十二指腸潰瘍
慢性的な炎症により、胃・十二指腸粘膜が深く損傷してえぐられる疾患です。欠損が浅い場合は「びらん」と診断され、欠損が深い場合は「潰瘍」と診断されます。
腹痛・胃痛、心窩部痛などが起こり、潰瘍部から出血した場合はタール便が排泄されます。
急性虫垂炎(盲腸)
急性虫垂炎とは、虫垂に炎症が発生する疾患で、俗に言う「盲腸」です。
初期では心窩部痛や吐き気、食欲不振などの症状が起こります。痛みは時間が経つにつれて右下腹部に移動する特徴があります。腹膜炎を合併した場合、高熱が出ます。
腹痛(お腹が痛い)ときの
検査
胃カメラ検査
胃カメラ検査では、食道・胃・十二指腸などの上部消化管粘膜を直接観察し、腹痛の原因となる病変の有無を調べられます。検査中に怪しい病変を発見した場合、組織を採取して病理検査に回すことで、炎症や潰瘍、がんなどの確定診断に繋げられます。
血液検査
血液検査は、腹痛の原因となる炎症や貧血の有無を調べられます。
腹痛を和らげる姿勢は?
腹痛が起きた際、前傾姿勢をとることで腹壁の緊張が緩み、症状が緩和する可能性があります。股関節を曲げて足を抱える、体育座りをイメージしてください。また、便秘が起きている場合は、排便時に数センチほど足を上げることで、直腸がまっすぐになり排便がスムーズにできることもあります。
また、横になり足を曲げて背中を丸めることで腹痛が緩和することもあり、この体位を「シスム位」と言います。右を下にして横になると消化が促され、左を下にして横になると胃酸の逆流を防ぐことができます。
腹痛(お腹が痛い)ときは
上越市の小山医院まで
腹痛の原因を特定するには、発生部位、痛みの感じ方などの情報が大変役立ちます。腹痛が起きた際は苦しいと思いますが、冷静になってメモなどに残し、診察時に医師にお伝えください。
腹痛はありふれた症状のため放置されることも少なくないですが、症状が続くような場合は深刻な疾患が原因となっている可能性もあります。腹痛が続く、いつもと違う感覚・痛みの場合、すぐに上越市大潟区の小山医院までご相談ください。